陸上競技の撮影方法のコツを解説します(スポーツ撮影)トラック競技編

みなさんこんにちは!カメラマンのみじょです。このサイトでは日々撮影の方法について解説しています。

今回もスポーツ撮影!陸上競技の撮影についてです。その中でも今回はトラック競技についてです。

トラック競技というのは、ハードル走や100m走などの、主に走る競技のことです。それぞれについて解説します。

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Contents

レンズ:望遠レンズだが、200mm-300mmは欲しいところ

まずはいつもの通りレンズについて。

これもいつもどおり望遠レンズが必要になりますが、陸上競技というのは入れない場所も多いので、そこそこの望遠が必要になります。できれば、300mmは欲しいところ。

もしくは、センサーのサイズは小さいカメラをつかって撮影すれば、より望遠で写すことができるので、それらを使ってもいいでしょう。

自分は、キヤノンのEOS 7D mark2に70-200mm F2.8で撮影をしていました。フルサイズ換算すると1.6倍で320mmの画角で撮影できるので、重宝してました。(このあたりの理屈についてはこのサイトを参考にしてみてください)

短距離走:ゴールの向こう側から撮影!走るシーンとゴールシーンを狙おう

短距離走についてまずは解説します。

陸上競技の大会において短距離走といえば、100m、200m、400m走くらいです(ハードル走も入りますが次で解説します)。

これらは距離が短いほど、その距離に全力を打ち込みますので、スピードが早いです。

シャッタースピードは800分の1あれば十分被写体ブレを起こすことはないでしょう。

実際に撮影するときは、なかに入れるのであれば、ゴールの向こう側にかまえておいて、ゴール手前の走ってくるシーンとゴールシーンを撮影します。

ただし400m走はトラックを一周するので、このときはスタートのシーンをまずトラックの外から撮影して、そのままゴールを狙いに移動するのが一番簡単で理想かな、と思います。

ハードル走:ハードルを飛び越えるシーンが一番絵になる!

次にハードル走についてです。

ハードル走はおよそ100m前後で、直線のみの勝負です。

ここでどのシーンを撮影すればいいでしょうか?

・・・ここでは、ゴールシーンを撮影することはほとんどありません。

なぜかといえば、ゴールシーンは、他の短距離走となんら変わらない絵になってしまうからです。

せっかくハードルを跳ぶ競争なのですから、ハードルを跳んでいる瞬間を狙いましょう。

このとき、カメラを構えるのはトラックの外から、コースの半分より少しゴールに近いあたりがいいです。

あまりスタートに近い場所で撮影を始めてしまうと、撮影をするチャンスをそもそも少なくしてしまっています。

半分より少し遠くから撮影することで、撮影のチャンスを何度も作るのです。

あとは選手の跳び方によって良し悪しがありますが、連写をしておけばどの選手でも良い瞬間はあるはずです。

ハードル走の撮影は前後および斜めに被写体が移動するのでピントが合わせにくいです。最初は難しいかと思いますが、なんとか撮影をこなしていきましょう。

長距離走:撮影のチャンスは何度かある。落ち着いて色んなシーンを撮影してみよう

次は長距離走についてです。これは、800mや1500m、3000m走などが当てはまります。

これらは、トラックを何周かするので、その分撮影のチャンスは何度かあります。落ち着いて撮影をしていきましょう。

短距離走と違うところは、各選手の走るレーンが決められていないことです。

なので、実際の競技のときには、十数人の選手がごちゃまぜになって競技がスタートします。

ごちゃまぜになるので、もしかするとお目当ての選手が他の選手で隠れてしまうかもしれません。それでもまた次の周があるので、諦めずに撮影しましょう。

ただ、あまり最後の方は撮影には向いていません。

これは、最後の方にはバテてきつそうな状態の選手もいるからです。

せっかくならバリバリ走っているところを撮って欲しいだろうと思いますので、なるべく早めに良いカットを撮れるようにしておきましょう。

リレー:バトン渡しのシーンを撮影しよう

最後にリレーについてです。競技としては、400mリレーなどがありますね。一人100mで、4人で走るわけです。

リレーでしか撮影ができないものといえば、バトン渡しですね。

バトン渡しの技術自体に関しては、選手たちも伊達に陸上選手をやってきていないので、心配する必要はほとんどありません。たまに後ろをがっつり向く選手とかいますけどね。

難しいのは、バトン渡しはほんの数秒の出来事であること、次のランナーの待つ場所とバトンをもらう場所は結構違うこと、他のチームのバトン渡しと被って撮影できない可能性があることなどがあげられます。

バトン渡しは上手く撮影できればとても絵になりますが、上手く撮影できないことも多いです。手前のチームのランナーがちょうどカメラと選手の間を通り過ぎていったり、受け渡しと受け取りのランナーのどちらかが眼をつむっていたり、うまく行かずにバトンを落としてしまったり・・・

チャンスがとても限られた撮影でも有るので、撮影できたらラッキー、というくらいに考えていてもいいかのかもしれません。

トラック競技撮影時の注意事項

さて、これまでいろいろと説明しましたが、注意事項があります。

まず、「ゴールラインは絶対に通らないこと」です。

これは絶対にやってはいけません!

陸上競技場でのゴールラインというのは、カメラを使ってかなり正確に記録されています。そして、この計測方法というのが、「ゴールラインを通ること」なのです。

つまりここを何も考えずに通ってしまうと、カメラマンが通った余計なタイムが記録に残ってしまうのです。絶対に通らないようにしましょう。

またそれ以外にも、「芝生には極力入らない」や「トラックの内側にはなるべく入らない」などの注意事項もあります。いずれも、「競技の、選手の邪魔にならない」ためです。しっかりと守りましょう。

まとめ

以上6点説明いたしました。

  • 望遠レンズは300mmはほしいところ
  • 短距離走は走りとゴールシーンをゴール向こう側から撮影する
  • ハードル走は飛び越える瞬間を狙う
  • 長距離走は落ち着いて撮影。次のチャンスはやってくる
  • リレーはバトン渡しを撮影すべし。少し難しいので撮れたらラッキーと思っておく
  • ゴールラインには絶対に入らない!!

ルールを守って、いい写真を撮っていけたらいいですね。

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