みなさんこんにちは!カメラマンのみじょです。
ポートレート撮影は奥が深いです。様々な撮影方法があります。
そしてその中で、ストロボを使う撮影がほとんどです。
場合によっては自然光のままのこともありますが、それでは顔が暗くなりがち。ストロボを使えてこそ、本格的なポートレート撮影といえるでしょう。
そんな訳で、今回はポートレート撮影でのストロボの使い方について説明します!
ポートレート撮影のポイントについての記事はこちら。全体的なことが書かれています
Contents
1.メインストロボの設定
まずはメインとなるストロボの設定です。
これは、「被写体の顔に当てる光」のこと。一番重要な光となります。
基本的な光の当て方は、大体斜め45度で、前から当てる。高さは、相手の顔よりも高い位置から。
高い位置から当てるのは「自然な光」、つまり太陽光が常に自分よりも高い位置にあることを想定しているからです。特に外での撮影はそうです。自然な光とは、上から降り注ぐものであるわけです。
ストロボと被写体との距離は、基本は近いほうがいいです。あまりに天気がいいと光が届きにくくなりますし、近くから光を当てたほうが影がやわらかくなります。
2.キーライトの設定
次はキーライトの設定です。これは、被写体の後ろから当たる光で、髪の毛などにうまく当たれば顔のラインが綺麗に出て一気に立体感が増します。 ここからは正直好みになってくるのですが、次にポートレート撮影で多いのがこのキーライトだと思うので、解説します。
キーライトに関しては、「太陽光を使う」「ストロボ光を使う」のパターンがあります。
太陽光をキーライトとして利用する場合にはひとまず被写体の斜め後ろあたりに太陽光が当たるような位置づけをして、かつあまりに多く太陽光が当たらないようにして撮影します。髪の毛の辺りだけに光が当たるのがベストです。露出はある程度この太陽光が白飛びしすぎないように設定する必要があります。
対してストロボ光を使う場合は、斜め後ろ辺りから被写体の髪の毛辺りに光が当たるように角度を調節します。この時に何か空の筒などがあれば、それをストロボにはめ込むのも効果的。必要な光だけを被写体に当てるイメージです。
これは被写体からある程度距離を離しておくのがいいでしょう。そして、メインを置いた方向が被写体の右側であれば、キーライトもなるべく右側から当てること。メインが右で、キーライトが左だと、太陽が二つあるような事態になってしまいます。意図がなければ同じ側から当てるのが無難です。
3.レフ板のこと
レフ板にもいろいろありますが、一番多い丸い大きなレフ板で考えてみます。
レフ板に関しては、メインの光の反対側に位置させて、被写体の顔にうまく光が反射するように持ってあげることが大事です。
ただ、これがまた難しいのですが、反射をさせすぎてもいけません。反射しすぎて顔の影がすべてなくなると、それはそれでなんだか合成で撮影したような感じになってしまいます(人を合成した写真に違和感を感じるのは、環境の光の状態と人の光の状態が全く違うからです)。
アシスタントがいたとして、手で持っている場合は、ここらへんは微調整です。
1人での撮影でレフを使うとすれば、スタンドに取り付けられるようなものがいいでしょう。
メインストロボの反対側にざっくりと置いてみて、被写体の顔の影が多少薄くなるようにして撮影をしてみましょう。
4.ストロボ主光源撮影
これは室内でのポートレート撮影についてです。
ストロボを使っての撮影は、
1.補助光源としての撮影
2.主光源としての撮影
の2種類があります(またこれについては別で記事を書きます)
ひとまず細かい説明はまた書くので、今回は簡単に考えます。
カメラの設定を周囲の環境と関係なく、ストロボの光だけでライティングしてしまうことを、ストロボ主光源撮影といいます。
写真館でのスタジオ撮影や証明写真の撮影などがそうで、これをすると、周りの環境の光をカメラに取り込まずに、純粋にストロボの光だけで撮影することができます。
これの利点は、「色が濁らない」ことです。
ストロボの光はいわゆる「青い光」と呼ばれますが、太陽光は少しオレンジがかった光で、白熱電球の光は赤い光です。
これらがごちゃ混ぜになった状態で撮影をすると、いろんな色の光が混ざって、肌の色が綺麗に出なくなってしまいます。
アーティスティックな写真であれば別ですが、通常はこうなると画像の編集が非常に厄介になりますので、こうした主光源撮影をしっておくだけでとても便利です。
最初は感覚がわかりにくいので、そういう撮影があるんだな、と覚えておくくらいで大丈夫です。
まとめ:ストロボの役割は、被写体の「顔」を際立たせること
以上説明してきましたが、いかがでしょうか。
ストロボの光の役割の一番の部分は、被写体の顔を際立たせること。
ポートレート写真は、まず被写体の顔に眼が行くように撮影をすることです。
これを目指して光を組み立てれば、とてもいいポートレート写真が撮影できることでしょう。
慣れるまで大変ですが、一歩一歩確実に積み上げていきましょう!