ストロボ撮影のススメ:バウンス撮影をやってみよう

みなさんこんにちは!カメラマンのみじょです。このサイトでは、日々撮影方法について解説しています。

今回は、ストロボ撮影について。そのなかでも、バウンス撮影というものについて解説します。

バウンス撮影の良いところ、悪いところ、それぞれありますので、しっかり把握して撮影にのぞみましょう!

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Contents

ストロボの使い方は、ダイレクトと、バウンスがある

まずは、ストロボを使っての撮影の方法について。

この場合はカメラについている内蔵ストロボではなく、別売のクリップオンストロボになります。

ストロボは、被写体に向けて直接光を当てる「ダイレクト発光による撮影」と、

天井などに光を当てて、その反射の光で撮影する「バウンス発行による撮影」があります。

どちらにも利点と欠点がありますが、今回はバウンス撮影についてお話します。

良い点バウンス撮影は、被写体との距離が近い時に有効

バウンス撮影は、そもそも被写体が近距離のときに使うことがほとんどです。

ダイレクト発光であれば遠くにいる被写体に向けて光を直接届けることができますが、バウンスで天井に当てた光を拡散させるのであれば、あまり遠いところにいる被写体には意味をなしません。

逆に、距離の近い被写体にダイレクト発光をすると、場の雰囲気を上手く表現できない写真が撮れてしまいます。

バウンス撮影を被写体の近距離で行うことによって、雰囲気も残した写真を撮ることができるのです。

良い点望遠レンズで撮影するときに手前ボケで何かを入れるならバウンス撮影しかない!

これはどういうことなのかよくわからないかもしれません。

例えば、室内で講師が聴衆に向けて話をしているシーンを撮影するとします。

このとき、講師のアップ、聞いている聴衆をそれぞれ撮影するのはもちろんですが、「聴衆の背中を入れつつ、話している講師を写す」という写真も撮影することが多いです。この一枚で、「講師が聴衆を前に話をしている」ことがわかりますからね。

さて、カメラの前にはまず聴衆の背中があり、その向こうに講師がいる、という状態ですが、ここでダイレクト発光をするとどうなるでしょうか?

・・・答えは、「聴衆の背中に思い切りストロボ光が当たって、聴衆の背中は白く光り、講師の顔よりも目立つ写真」が撮れてしまいます。

こんなときにどうするか?そこでバウンス撮影の出番です。

バウンスで少し講師の方にストロボの向きを傾けて撮影をします。

講師にキレイに光が当たるかは試行錯誤ですが、少なくとも聴衆の背中に思い切り光が当たることはなくなります。

実際に僕は式典の撮影で、聞いている人の背中と話している壇上にいる人を2つ画面に入れるためにこの撮影をします。

良い点③環境光と上手く組み合わせて、自然にきれいな写真が撮れる

これは良い点①と少しかぶりますが、バウンス撮影をすることで、環境光プラスアルファで光が拡散され、見た目よりも明るく撮影することができます。

また、ホワイトバランスをオートにして室内を撮影するとき、ストロボを使わないときはたいてい本来よりも色が青く写りますが、ストロボを使うことでカメラが「ストロボを使ったならそれに合わせたホワイトバランスにしよう」と考えて、暖かみのある色に仕上がります。

もちろんこれは環境に露出を合わせた状態での撮影が前提です。まずは自分でカメラの露出を合わせる訓練をしましょう→カメラの露出の感覚を身につける訓練をしよう

注意①バウンス撮影は、色かぶりを起こす

さて、次は注意点についてです。

バウンス撮影は、環境光と上手く組み合わせる撮影方法です。

なので室内で撮影するときに使うのですが、「天井や壁の色」に注意して使う必要があります。

バウンスをさせた光は天井や壁の色も反射してしまうので、例えば天井が木で出来ていれば、茶色い光が反射してそのまま被写体にあたり、結果として被写体が少し茶色がかってしまいます。

これが「色かぶり」と呼ばれる現象で、肌色がきれいに出なくなってしまいますし、あとで色の修整をしようと思っても色が混ざっているのでなかなか簡単にはできません。

結果として後処理に多くの時間を使ってしまうことになるので、天井や壁の色が白でない場合は、ダイレクト発光か、もしくはストロボ自体を使わずに撮影するかを考えましょう。

注意②外での撮影には、ほとんど意味なし

バウンス撮影、実はずっと「室内の撮影」とついていたことに気づいていましたか?

バウンス撮影、ほとんど外での撮影には使えません。

当たり前ですよね。ストロボの光を天井や壁に反射させて使う手法なので、その天井や壁がない状態でストロボを上に向けて発光させても、ただ向けた方向に光が逃げてしまうだけです。(僕は空に向けてストロボ発光をしてしまうことを「青空バウンス」と呼んでいます笑)

外での撮影は、ダイレクト発光。これに尽きます。被写体にしっかりと光を当てましょう。

まとめ

以上、良い点注意点と紹介しました。

良い点バウンス撮影は、被写体との距離が近い時に有効

良い点望遠レンズで撮影するときに手前ボケで何かを入れるならバウンス撮影しかない!

良い点③環境光と上手く組み合わせて、自然にきれいな写真が撮れる

注意①バウンス撮影は、色かぶりを起こす

注意②外での撮影には、ほとんど意味なし

バウンス撮影は、正直にいうと少し難しいです。ダイレクト発光よりもさらに光がどうなっているのか、よくわからないからです。

僕も試行錯誤を続けていますが、いまだよくわからないときもあります。

それでも、どうしたらこうなったか、解明していくのは大事です。

まずはやってみて、上手くいった、ダメだった、というのを作ってみて、自分なりに考えていきましょう。

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